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――家電業界の試作品製作のやりがい
どんな業界の試作でもそうですが、やはりお客様に喜んでいただくのが、いちばんのやりがいですね。うちは基本的に「マイナス1日」の納期で動いているのですが、それに合わせた動きをするのは正直厳しいときもあります。でも、これって自分との闘いであり、コンプリートできたとき、お客様に喜んでもらったときのやりがいは他の何にも代えがたいものがあります。物づくりの醍醐味ですね。
――家電業界のならではの難しさ
小さい家電ほど繊細さが求められるのは、難しい点のひとつです。お客様によっては、「小さいんだから簡単でしょ?早くできるんでしょ?」という認識を持つ方もいらっしゃいますが、小さいから簡単だということはありません。むしろ、小さいほうが細かい部分に手を焼くケースが多いですね。たとえば、Walkmanのボタンの小さな穴など、小さい家電では細かい部分のミスは許されないんです。
もう1点、パンフレットに掲載されることも念頭に置かなければいけません。試作品は本製品より高精度で仕上がりますので、家電量販店のパンフレットに使われることも多々あります。パンフレットに掲載される家電は、当然エンドユーザーの目にも触れることになりますが、エンドユーザーの目も肥えていますので、細かいキズや埃は絶対許されないんです。
――サイトを見ている方へのメッセージ
家電は頻繁にモデルチェンジが行われますが、私たちは、「今回は前回よりもいいものを」「次回は今回よりもいいものを」という気持ちで取り組んでいます。毎回、試作品の完成度を高めていきたいと考えているのですが、そのためにはお客様からのご要望が欠かせません。とにかくお客様のご意見・ご要望に応えること。厳しい突っ込みでも、ハードルの高いご意見でも、遠慮なくぶつけてほしいですね。